伝説のスーパーモデルが、15年の沈黙を破って帰ってきた。
2016年に公開された『ズーランダー2』は、2001年の大ヒットコメディ『ズーランダー』の正式続編です。監督・主演のベン・スティラーが前作同様メガホンを取り、ファッション業界を舞台にしたぶっ飛んだユーモアと豪華すぎるカメオ出演陣が話題を集めました。
この記事では、ズーランダー2のあらすじ・見どころ・登場人物を整理しています。「前作を見ていないけれど気になる」という方から「もう一度おさらいしたい」という方まで、幅広く参考にしていただけるようまとめました。
ズーランダー2とはどんな映画か
まず、この作品がどんな映画なのかを整理しておきましょう。『ズーランダー2』は2016年公開のアメリカのコメディ映画で、上映時間は102分。監督・主演・脚本をベン・スティラーが兼任しており、前作から足かけ15年という長いインターバルを経た続編にあたります。
前作「ズーランダー」との繋がり
前作『ズーランダー』(2001年公開)は、世界一おバカなスーパーモデル・デレク・ズーランダーが暗殺計画に巻き込まれるコメディ映画でした。公開当初の評価はそれほど高くなかったものの、その後のDVドが好評を博し、じわじわと口コミでファンが広がっていった経緯があります。
続編となる『ズーランダー2』では、前作の事件から年月を経たデレクとハンセルが再び活躍します。前作で起きた「子供学習センターの崩壊事故」がきっかけとなり、デレクが妻を失い息子と引き離されるという事情が冒頭で説明されるため、前作未見でもある程度状況を把握できる構成になっています。
「おバカコメディ」の作風と特徴
この映画の核心は、ファッション業界の「お約束」をことごとく笑い飛ばすスタイルにあります。「ブルー・スティール」と呼ばれるデレクの決めポーズや、両者のウォーキング対決など、前作から受け継がれたギャグが随所に散りばめられています。
実は、この映画の宣伝自体もネタになっており、ベン・スティラーとオーウェン・ウィルソンが本物のヴァレンティノのファッションショーに突然登場して話題になりました。映画の内容と現実の境界線を曖昧にするようなプロモーション手法は、この作品らしい遊び心のひとつと見ることができます。
舞台は前作から「ローマ」へ
前作の主な舞台がニューヨークだったのに対し、続編ではローマが主な活躍の場となっています。歴史ある街並みとおバカなスーパーモデルたちの行動のギャップが、独特のコメディ感を生み出しています。
具体的には、インターポールのローマ本拠地が捜査の拠点となり、ファッション界の大物が集まる「インクレディボール」という架空の大イベントがクライマックスの舞台です。ローマのランドマークが次々と登場するため、シーンのスケール感は前作よりも広がっています。
公開年:2016年
上映時間:102分
監督:ベン・スティラー
主演:ベン・スティラー、オーウェン・ウィルソン
ジャンル:コメディ/アクション
※上映・配信情報は各サービスの公式サイトでご確認ください。
- 前作から15年ぶりの続編で、監督・主演ともにベン・スティラーが担当
- 舞台はニューヨークからローマに移動
- 「ブルー・スティール」などおなじみのギャグが健在
- 前作未見でも大まかな経緯はつかめる構成
- 最新の配信・上映情報は各サービスの公式ページでご確認ください
ズーランダー2のあらすじ(中盤まで)
ズーランダー2の世界観がつかめたところで、次はストーリーの流れを整理しましょう。全体は「セレブ連続殺人事件」と「デレクの親子再会」という二本軸で進んでいきます。
冒頭の衝撃:ジャスティン・ビーバーの登場
映画の幕開けは、夜のローマでジャスティン・ビーバーが何者かに銃殺されるシーンです。この一年で彼を含む六人の著名なポップスターが命を落としており、全員が死の直前に同じキメ顔でセルフィーを撮ってSNSに投稿していたことが分かります。
この謎のキメ顔こそが、物語全体のキーワード「命の泉」へとつながる伏線です。ジャスティン・ビーバー本人がカメオ出演しており、映画の冒頭から否が応でもテンションが上がる仕掛けになっています。
デレクとハンセルそれぞれの現在

時間が遡り、2001年に起きた子供学習センターの崩壊事故が説明されます。この事故でデレクの妻マチルダが亡くなり、息子のデレク・ジュニアは養護施設に引き取られました。ライバルのハンセルも顔に傷を負い、社会から姿を消します。
2016年の現在、デレクはニュージャージー州の極寒地帯でひとり隠遁生活を送っています。一方のハンセルは、地図に存在しない砂漠地帯でさまざまな人々と暮らしていましたが、メンバー全員から同時に妊娠を告げられてパニックになっていました。この二人の「落ちぶれた現在」の描写が、映画前半のコメディの軸です。
ローマへの招集とインターポールの依頼
それぞれの元にファッション女帝アレクザーニャ・エイトーズからローマのコレクションへの招待状が届きます。デレクは「ローマに行けば息子を取り戻せるかもしれない」という言葉に背中を押され、ハンセルも妊娠騒動から逃げ出す口実として渡航を決意します。
ローマで再会した二人はさっそくコレクションに参加しますが、「古臭い」と酷評されて惨敗。落ち込む二人の前にインターポール捜査官のヴァレンティーナが現れ、「捜査に協力すれば息子の居場所を調べる」という条件でセレブ連続殺人事件への協力を依頼します。
Q1. デレクはなぜローマに行くことにしたの?
A1. ファッション界に復帰する誘いに加えて、引き取られた息子デレク・ジュニアを取り戻せるかもしれないという希望があったからです。
Q2. ハンセルはなぜ急に女性たちから「妊娠」を告げられたの?
A2. ハンセルが砂漠で複数の恋人たちと共同生活を送っていたという設定によるもので、この映画独特の「おバカコメディ」的な描写のひとつです。
- 冒頭のジャスティン・ビーバー銃殺シーンで一気に物語に引き込まれる
- デレクの失意の隠遁生活とハンセルの珍妙な砂漠生活が前半のコメディを担う
- ローマのコレクションで二人が惨敗する場面が笑いの核
- インターポールへの捜査協力が物語の本筋に合流する転換点
- 最新の作品情報は映画.com(eiga.com)の作品ページでご確認ください
ズーランダー2の見どころ・感想ポイント
あらすじの流れを押さえたら、今度はこの映画ならではの楽しみ方を整理しましょう。評価が割れやすい作品ですが、楽しめるポイントは大きく三つに整理できます。
変わらないおバカっぷりが最大の笑いどころ
この映画の笑いの中心は、15年たっても何ひとつ成長していないデレクとハンセルのキャラクターにあります。現代社会に浦島太郎のように戸惑いながらも、徐々に元の調子を取り戻していくさまが絶妙なテンポで描かれています。
例えば、ローマのコレクションでデレクが渾身のポーズを披露するものの「時代遅れ」と鼻で笑われるシーンは、ファッション業界の流行り廃りへの皮肉になっています。「ブルー・スティール」や「ウォーキング対決」など前作ファンにはおなじみのネタも惜しみなく投入されており、続編としての義理をしっかり果たしています。
豪華すぎるカメオ出演陣の楽しみ方
『ズーランダー2』の話題の中心といえば、やはり圧倒的な豪華カメオ出演陣です。音楽界からはジャスティン・ビーバー、ケイティ・ペリー、スティング、マイリー・サイラスなどが登場し、ファッション界からはVOGUE編集長のアナ・ウィンターやマーク・ジェイコブス、トミー・ヒルフィガーといった名前が顔を揃えます。
なかでも注目を集めたのが、ベネディクト・カンバーバッチが演じた「オール」というモデルです。性別を超越したキャラクターとして登場し、その異様な存在感がインターネットでも大きな反響を呼びました。後のインタビューでカンバーバッチ自身が「あの役については本当にたくさんの論争が巻き起こった、今なら理解できる」とコメントしており、作品の持つ時代背景を考えるうえで興味深いポイントです。
親子の絆というもうひとつの軸
笑いの裏側に、実はしっかりとしたドラマが流れています。それが「デレクと息子デレク・ジュニアの親子関係」です。長年引き離されていた二人が再会したとき、息子は父を素直に喜びません。父の外見至上主義的な価値観と、頭脳明晰だが容姿を気にしないジュニアの間には、大きな溝が横たわっています。
ハンセルもまた、複数の恋人たちの妊娠を機に「父親になること」と向き合わざるを得なくなります。彼自身が父親と過ごした記憶を持たないという設定が、ユーモアの裏に静かな孤独感を滲ませています。コメディの笑いの中に、親子のすれ違いと和解というドラマを見つけると、映画の後半がより楽しめるでしょう。
| 見どころ | 楽しみやすい視聴者 |
|---|---|
| おバカギャグ・前作ネタの踏襲 | 前作ファン・コメディ好き |
| 豪華カメオ出演陣 | 音楽・ファッション界に詳しい人 |
| 親子の絆のドラマ | ストーリーのまとまりを重視する人 |
- 前作ファンには「変わらないデレクとハンセル」が最大の楽しみ
- カメオ出演を探しながら見るのもこの映画の楽しみ方のひとつ
- ベネディクト・カンバーバッチの「オール」は公開後も話題になったキャラクター
- 笑いの裏に親子の和解というドラマが流れている
- 前作との比較は映画.com(eiga.com)や各配信サービスのページも参考になります
出演者と登場人物
見どころの整理が終わったところで、今度はキャスト陣をあらためて確認しましょう。この映画は主役の二人だけでなく、新旧のキャラクターが入り乱れる豪華な顔ぶれが魅力です。
主役陣:デレク・ズーランダーとハンセル

主人公デレク・ズーランダーを演じるのはベン・スティラー。監督・脚本も兼任しており、この映画はスティラーの個性なしには成立しません。前作から続くキャラクターの一貫性を保ちながら、「息子を取り戻す父親」という新たな側面も加わっています。
ライバルにして相棒のハンセルはオーウェン・ウィルソンが担当。前作同様、デレクとの凸凹コンビが笑いの中心を作ります。砂漠での珍妙な共同生活という設定で登場する序盤から、彼のトボけたキャラクターが全開です。
新キャラクター:ヴァレンティーナとアレクザーニャ
続編から登場する新キャラクターのうち、最も重要な役どころがインターポール捜査官のヴァレンティーナです。演じるのはペネロペ・クルス。ファッション課という独特の部署に所属し、おバカな二人を引き回しながら事件を追う役回りです。
一方、ファッション女帝アレクザーニャ・エイトーズを演じるのがクリステン・ウィグ。奇妙な言語感覚と大げさな仕草で存在感を発揮します。このキャラクターは2017年のラジー賞ワースト助演女優賞にノミネートされたという側面もありますが、あくまでもコメディとしての誇張表現の一部として見ると分かりやすいでしょう。
宿敵ムガトゥとその他のキャスト
前作から引き続き登場する悪役ムガトゥをウィル・フェレルが担当。ファッション刑務所に13年間収容されていた設定で登場し、脱獄後にファッション業界への復讐を企てます。強烈な個性は前作以上にパワーアップしており、クライマックスに向けて物語を引っ張る存在です。
そのほか、カメオ出演の中では「スティング本人」の起用が印象的です。スティングは「命の泉」の秘密を明かす情報提供者として登場し、スーパーモデルの祖先とされる神の子「スティーブ」の話を語ります。コメディとして笑いを誘いながらも、物語の核心へ向かうピースとして機能する巧みな配役です。
- ベン・スティラーが監督・主演・脚本の三役を担う
- ペネロペ・クルスが新キャラクターのインターポール捜査官を演じる
- ウィル・フェレルのムガトゥはパワーアップして再登場
- ベネディクト・カンバーバッチ、スティングなど豪華なカメオ陣が脇を固める
- 詳細なキャスト情報はWikipedia日本語版や映画.comの作品ページで確認できます
前作を見ていなくても楽しめる?よくある疑問を整理
出演者の顔ぶれが分かったところで、よく寄せられる疑問も整理しておきましょう。「前作が必要かどうか」「評価が割れる理由」など、観る前に気になるポイントをまとめました。
前作未見でも大丈夫?
結論からいえば、前作を見ていなくても大筋は理解できます。前作のキャラクターや世界観については冒頭でダイジェスト的に説明されるため、背景知識ゼロでも置いてきぼりにはなりません。
ただし、「前作を知っているほど笑いの重なりが増える」という性質の映画であることも確かです。「ブルー・スティール」や「ウォーキング対決」などのギャグは前作ファンへのサービス色が強く、それを知らないまま見ると単なる変な動きに見えてしまうことがあります。興味があれば前作から順番に見ると、笑いの量が確実に増えるでしょう。
評価が割れる理由はどこにあるか
本作のレビューを見渡すと、評価の分かれ目はおおむね「このタイプのコメディが好きかどうか」に行き着くように見えます。アメリカ的なファッション業界へのパロディや「意味のないおバカさ」を楽しめるかどうかが、鑑賞後の満足度を大きく左右するようです。
一方で、「前作の方が勢いがあった」「笑いの密度が薄い」という声も一定数あります。これは続編特有の難しさとも言えます。前作が「新鮮さ」で笑いを取れた部分を、続編では「懐かしさ」で補う形になるため、初めて見る人と前作ファンとでは受け取り方が変わるわけです。
ラジー賞ノミネートは作品の価値とは別の話
前述のとおり、本作は2017年のラジー賞(最低映画賞)の複数部門にノミネートされています。このことは一部で「駄作の証拠」として取り上げられることがありますが、ラジー賞の選考基準はあくまでも批評家や投票者の主観によるものです。
実際に「おバカコメディとして割り切って楽しめた」という感想も多く見られます。純粋な娯楽作品として見るか、映画の芸術性や完成度を重視して見るかで、まったく違う評価になる作品といえるでしょう。ラジー賞の受賞・ノミネート実績の詳細については、公式サイト等でご確認ください。
・前作『ズーランダー』が好きで続きが気になる人
・豪華カメオ出演陣を楽しみたい人
・深く考えずに笑いたい夜に見たい人
・ファッション業界のパロディが好きな人
- 前作未見でも大筋は把握できる構成になっている
- 笑いの量は前作の知識量に比例する面がある
- ラジー賞ノミネートは評価のひとつとして参考程度に留めるといいでしょう
- 「おバカコメディ」として割り切ると楽しみやすい作品
- 最新の配信状況は各サービスの公式ページでご確認ください
まとめ
『ズーランダー2』は、変わらないおバカさと豪華なカメオ出演、そして親子の絆というドラマを三本柱に据えた、前作ファンに向けたサービス精神旺盛なコメディ続編です。
まずは前作『ズーランダー』(2001年)を見てから本作に臨むと、笑いどころが倍増するでしょう。両作品の配信状況は各動画配信サービスの公式ページでご確認ください。
「難しいことは何も考えず、ただ笑いたい」という夜のお供に、ぜひ手に取ってみてください。デレクとハンセルのおバカなファッション世界は、いつでも全力で出迎えてくれます。

