プロジェクトパワーとはどんな映画か?5分間の超能力薬を巡るNetflixオリジナルSFアクション

プロジェクトパワーとはどんな映画かを象徴する近未来都市と超能力薬を巡る緊張感あふれる世界観を表すイメージ画像 SF

もし飲むだけで5分間だけ超人的な力が手に入るとしたら――あなたはその薬を飲みますか。

Netflix映画『プロジェクト・パワー』(原題:Project Power、2020年)は、そんな一見ワクワクする問いかけに「でも、どんな能力が出るかは飲んでみるまで分からない」というスリルを掛け合わせた、SFアクション・スリラーです。舞台はアメリカ南部の都市ニューオーリンズ。ここで流通し始めた謎のカプセル型薬物「パワー」をめぐり、立場の異なる3人が交差していきます。

この記事では、作品の基本情報をはじめ、あらすじ・見どころ・キャストと登場人物・設定の補足まで、公式情報と複数ソースで確認できた範囲で整理しています。観る前の予習にも、鑑賞後の振り返りにも活用してみてください。

「プロジェクト・パワー」はどんな映画?作品の特徴と設定

まずは作品の大枠を押さえましょう。『プロジェクト・パワー』は、Netflixが2020年8月14日から配信を開始したアメリカのSFアクション映画です。上映時間は111〜113分とされており、監督はアリエル・シュルマンとヘンリー・ジュースト、脚本はマットソン・トムリンが担当しています。

この映画を一言で言うと?

「5分間だけ超能力が手に入る薬が街に蔓延したら、社会はどうなるか」を描いたSFアクションです。飲むと発火能力・透明化・怪力など動物や生物の能力を模した力が発現しますが、どの能力が出るかは体質によって変わるため、飲む前には誰にも分かりません。

例えばある人物は「弾丸を弾き返すほどの硬化能力」を手に入れ、またある人物は副作用で命を落とすシーンも描かれます。「ギャンブル的な薬物」という設定が物語全体の緊張感を生み出しており、単なるヒーローものとは少し異なるトーンが特徴です。

もともとは生物が持つ能力(保護色・爆発的な筋力・発光など)をヒトに引き出すという発想をベースにしており、SF的なリアリティを意識した設定と見ることができます。理由・背景として、脚本家のマットソン・トムリンは「動物界の極端な能力をヒトに与えたらどうなるか」という問いから物語を構築したとされており、設定の核となっています。

ジャンルとトーンの特徴

ジャンルはSF・アクション・スリラーを組み合わせたものです。ヒーロー映画のようなコスチュームや組織的な戦闘はなく、むしろストリートレベルの犯罪と警察捜査、そして家族を救う個人の葛藤が軸になっています。

具体的には、夜のニューオーリンズの路地やハウスミュージックが流れるクラブ、密輸業者が集まる倉庫などが舞台として使われており、都市の荒々しいリアリティと超能力の非日常感が同居したビジュアルが印象的です。ここで注目したいのが、監督2人組が以前手がけた『パラノーマル・アクティビティ3・4』や『NERVE ナーヴ』と同様、スリリングな展開とポップな映像感覚を両立させている点です。

Filmarks(映画レビューサービス)によると、平均スコアは3.4点(5点満点)と中程度の評価で、「見やすいが設定の掘り下げが浅い」という意見と「テンポが良くエンタメとして楽しめる」という評価が混在しているようです。

配信プラットフォームと視聴方法

本作はNetflixオリジナル作品として制作・配信されています。2026年4月時点でのNetflixでの配信状況については、Netflix公式サイト(netflix.com)で最新情報をご確認いただくといいでしょう。

日本語吹き替え版も用意されており、主人公アート役の吹き替えは楠大典さん、フランク役は土田大さん、ロビン役は金子睦さんが担当しています。

【作品基本データ(公式情報より)】
原題:Project Power
製作国:アメリカ合衆国
公開・配信:2020年8月14日(Netflix)
上映時間:111分
監督:アリエル・シュルマン、ヘンリー・ジュースト
脚本:マットソン・トムリン
主演:ジェイミー・フォックス、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ドミニク・フィッシュバック
  • Netflixオリジナル作品で、2020年8月14日から配信開始
  • 「5分間だけ超能力が手に入る薬」という設定が物語の軸
  • 能力の種類は飲むまで分からないという「ギャンブル性」が特徴
  • ジャンルはSF・アクション・スリラーの複合型
  • 最新の配信状況はNetflix公式サイトでご確認ください

あらすじ——3人が交差するニューオーリンズの陰謀

作品の大枠が分かったところで、次は物語の流れを整理します。ここでは中盤までのあらすじを中心にまとめています。

街に広がる謎の薬「パワー」

舞台はアメリカ南部の港湾都市ニューオーリンズ。カプセル型の薬物「パワー」がストリートレベルで流通し始め、服用者が一時的に超人的な力を発揮して犯罪を起こすケースが急増していきます。

薬の特徴は「飲んでみるまで能力が分からない」という点にあります。ある人は不死身に近い硬化能力を得て、ある人は高熱で発火し、また別の人はカメレオンのように姿を消します。一方で、まれに何の能力も発現せず副作用だけが出て命を落とすケースもあります。この予測不能性が、薬の危険さと魅力を同時に表しているといえるでしょう。

背後には薬を製造・供給する謎の組織の存在があり、その目的が徐々に明らかになっていくのが物語の縦軸になっています。

3人の視点で描かれる物語

物語は3人の視点が交差する形で進みます。元特殊部隊の兵士アートは、ある理由から娘を組織に奪われており、その奪還のために「パワー」の供給元を追っています。一方、地元のニューオーリンズ市警刑事フランクは、薬による犯罪を一掃しようとしながらも、捜査の中で複雑な判断を迫られる場面が出てきます。

そしてもう一人が、母親の医療費を稼ぐために「パワー」の売人をしている10代の少女ロビンです。彼女はラップの才能を持ち、物語の感情的な支柱になっています。この3人がひょんなことから協力関係に入り、巨大な組織の陰謀へと踏み込んでいく流れが本作の中心にあります。

物語が向かう方向性

『プロジェクトパワー』で5分間だけ超能力を得られる薬を巡り、激しい戦いに挑む登場人物たちを表すイメージ画像

3人の協力関係が固まるにつれて、「パワー」が単なる薬物流通の問題ではなく、より大規模な「人間の進化実験」に関わる計画だったことが見えてきます。組織は薬の供給先である一般市民をデータ収集の実験台として利用していたと読み取ることができます。

具体的には、アートの娘・トレイシーが「パワー」の開発における重要な存在として扱われており、彼女を救い出すことがアートの行動の根本にある動機です。物語の後半は、この親子の問題と街全体を揺るがす陰謀の解決が重なり合いながら展開していきます。

  • 薬「パワー」は服用者に5分間だけ動物の能力に基づいた超能力を与える
  • どの能力が発現するかは個人の体質によって異なり、飲む前には分からない
  • 3人の主人公(元兵士・刑事・売人少女)が別々の動機で動き、交差していく
  • 「薬の供給元=人体実験組織」という陰謀が物語の縦軸
  • 詳細なあらすじはNetflix公式の作品ページでも確認できます

見どころ——この映画の楽しみ方と注目ポイント

あらすじの流れを押さえたところで、今度はこの映画をどう楽しむかという観点から見どころを整理します。

「能力が分からない」という設定が生む緊張感

本作の最大の面白さは、超能力バトルそのものよりも「相手が何の能力を持っているか分からない」という不確実性にあると見ることができます。一般的なヒーロー映画では能力が最初から確定していますが、本作では敵も味方も「飲んでみなければ分からない」という状況に置かれています。

例えば、格闘シーンで相手が突然体を鉄のように硬化させたり、逆に予想していた能力が発動せず死んでしまうシーンもあります。この予測不能性が各アクションシーンに「次は何が起きるか」というサスペンスをプラスしており、単純な力のぶつかり合いとは違う緊張感を生んでいます。

キャラクターの感情的な深み

ここで注目したいのが、アクション映画でありながら感情的な厚みを持たせているキャラクター設計です。アートは娘を救うための父親という側面を持ち、フランクは法執行官としての倫理と現実の折り合いに揺れ、ロビンは生活のために犯罪に加担しながらも未来への希望を持つ少女として描かれています。

特にロビン役のドミニク・フィッシュバックの演技は、複数のレビューで高く評価されているようです。実際にラップのシーンを劇中でこなしており、キャラクターの生命力を感じさせる演技になっています。3人の関係性がゆっくりと築かれていく様子は、純粋なアクション映画としてだけでなく、人物ドラマとしても楽しめる要素です。

ニューオーリンズという舞台の活かし方

舞台となるニューオーリンズは、アメリカの中でも独特の文化・音楽・建築が混在する都市です。本作では路地裏・ジャズクラブ・運河沿いの倉庫など、都市固有のロケーションが積極的に使われており、「この街でこの事件が起きている」というリアリティを補強しています。

撮影は実際にニューオーリンズで行われており(公開情報より)、セット撮影では出せない雰囲気が画面ににじんでいます。また、薬の流通という問題をこの街に置くことで、貧困・格差・医療へのアクセスといったテーマが背景として読み取れる構造になっています。こうした社会的なレイヤーが、単なるアクション映画を超えた奥行きを与えているといえるでしょう。

  • 「能力が飲むまで分からない」という設定が各シーンにサスペンスを加えている
  • 3人の主人公がそれぞれ感情的な動機を持ち、人物ドラマとしても楽しめる
  • ロビン役ドミニク・フィッシュバックの演技と劇中ラップが複数のレビューで注目されている
  • 実際のニューオーリンズロケが映画にリアリティを与えている
  • 貧困・医療格差・人体実験といった社会テーマが背景に敷かれている

出演者と登場人物——3人の主役を中心に

見どころの整理ができたところで、作品を支えるキャストと登場人物の関係性を確認しましょう。本作はアンサンブル型の構成で、3人の主人公が交互に描かれていく形式を取っています。

ジェイミー・フォックス(アート役)

元特殊部隊の兵士・アートを演じるのがジェイミー・フォックスです。彼はアカデミー賞主演男優賞を受賞した実績を持つ俳優で(2004年公開『Ray/レイ』での受賞が公式記録として残っています)、本作では「娘を取り戻したい父親」という感情的な核を担っています。

アートは薬「パワー」の被験者として過去に組織に利用された経緯を持ち、自分の遺伝子が娘を通して薬の開発に使われていると読み取れる設定になっています。表面上は謎めいた行動が多いですが、物語が進むにつれてその動機と背景が明らかになっていく構造です。実際に彼が薬を自分で飲まない理由も、物語の見どころの一つになっています。

ジョセフ・ゴードン=レヴィット(フランク役)

『プロジェクトパワー』の超能力薬がもたらす危険な世界と近未来SFアクションの雰囲気を表すイメージ画像

地元警察の刑事・フランク役はジョセフ・ゴードン=レヴィットが担当しています。『インセプション』(2010年)や『スノーデン』(2016年)への出演で知られる俳優で、本作では「薬による犯罪を止めたい市民の守り手」という立場を取りながらも、捜査の中でグレーな選択を迫られる役を演じています。

フランクは「パワー」を自ら使って容疑者を追いかけるシーンがあり、「法を守る立場」と「薬を使ってでも人を助けたい」という矛盾を体現しています。この葛藤が彼のキャラクターに厚みを与えており、単純な「正義の警官」像に収まらない描き方がされています。撮影中に自転車走行シーンで負傷したことをInstagramで公表したことも公開情報として記録されています。

ドミニク・フィッシュバック(ロビン役)

薬の売人を営む10代の少女・ロビンを演じるのがドミニク・フィッシュバックです。母親の医療費を工面するために違法な売人業に手を染めており、ラップの才能を持つ少女として描かれています。本作が大きな注目を集めるきっかけになった出演作の一つとされており、その後の活躍にもつながっているようです。

ロビンはアートとフランク、2人の大人の間を結ぶ存在として機能しており、物語のトーンに温かみとユーモアを加えています。3人の中で最も観客が感情移入しやすいキャラクターかもしれません。日本語吹き替えは金子睦さんが担当しています。

キャラクター名俳優(吹き替え)立場・役割
アートジェイミー・フォックス(楠大典)元特殊部隊兵士。娘を救うために組織を追う
フランクジョセフ・ゴードン=レヴィット(土田大)地元刑事。薬による犯罪撲滅を目指す
ロビンドミニク・フィッシュバック(金子睦)売人の少女。母の医療費のために働く
ビギーロドリゴ・サントロ(中村章吾)薬の供給に関わる人物
ガードナー博士エイミー・ランデッカー(山像かおり)薬の開発に関わる研究者
  • 主人公3人はそれぞれ「父親」「刑事」「少女」という異なる立場を持つ
  • ジェイミー・フォックスはアカデミー賞主演男優賞受賞俳優
  • ロビン役ドミニク・フィッシュバックの演技が特に注目される傾向がある
  • 日本語吹き替えキャストも充実しており、吹き替えで観ることもできます
  • 各キャストの最新情報はNetflix公式や映画情報サイト(eiga.comなど)でも確認できます

設定の補足——「パワー」という薬の世界観を理解する

キャストと登場人物を整理したところで、最後に作品の世界観をもう少し深く補足します。設定を理解しておくと、物語の細部がより楽しめるかもしれません。

「パワー」の能力はどこから来るのか

劇中で発現する能力は、自然界の動物が持つ極端な身体特性をヒトに引き出すという発想に基づいていると読み取ることができます。発火能力はテッポウウオやシャコのような熱・衝撃エネルギー、体の硬化はタマムシやオニヤンマが持つ外骨格の強度、透明化はカレイやイカなどの保護色能力、といったモチーフが背景にあるとされています。

ここで注目したいのが、能力が「その人の持つ遺伝的素因」によって変わるという設定です。同じ薬を飲んでも全員が同じ能力を手に入れるわけではなく、むしろ「その人の中に眠っていた可能性」を引き出すものとして描かれています。これは「人間の能力の多様性」というテーマとも結びついており、SF的な面白さを増幅しています。

なぜニューオーリンズが舞台なのか

本作が舞台にニューオーリンズを選んだことには、物語的な必然性があると見ることができます。この都市は歴史的に経済格差・人種問題・医療インフラの問題を抱えており、「危険な薬を貧困層が試す」という物語の設定が社会的リアリティをもって成立しやすい背景があります。

意外に思われるかもしれませんが、ニューオーリンズは映画の撮影地としても非常に活発な都市で、税制優遇措置が整備されているため多くのハリウッド映画・Netflixオリジナル作品の撮影地として使われています。本作も実際にニューオーリンズで主要撮影が行われており、街のビジュアルアイデンティティが物語の空気感に直接貢献しています。

また、音楽都市としての特性がロビンのラップシーンとも自然に結びついており、設定とキャラクターが舞台と一体化した構成になっています。

この映画が問いかけるもの

『プロジェクト・パワー』は表面上はSFアクションですが、その底流には「人体実験と同意」「能力強化と社会的不平等」「貧困と選択の自由」といった問いが流れていると読むことができます。薬を買う人々が貧しい背景を持つという描写は、「力を持てるなら命を賭けても構わない」という切実な社会状況を示しているようです。

Q1. 薬「パワー」は実際に何種類の能力が登場しますか?
A1. 劇中では発火・硬化・透明化・高速移動など複数の能力が登場します。ただし、明確な能力の「全種リスト」は公式には公表されていないようですので、最新情報はNetflix公式や関連プレスでご確認いただくといいでしょう。

Q2. 「パワー」を飲んで死ぬ可能性はどのくらいあるのですか?
A2. 劇中では「まれに何の能力も発現せず死に至る」ケースが描かれており、能力発現の成否が体質依存であることが示されています。具体的な確率は作中では明示されていません。

  • 能力は「自然界の動物の特性をヒトに引き出す」という発想から来ている
  • 能力の種類は個人の遺伝的素因によって異なり、均一ではない
  • ニューオーリンズという舞台が社会格差・音楽文化・ロケ条件の面で物語と一致している
  • 作品の背景テーマとして「人体実験への同意」「貧困と選択」が読み取れる
  • 世界観の詳細は映画倫理機構(映倫)のページでも年齢区分情報が確認できます

まとめ

『プロジェクト・パワー』は「5分間だけ超能力が手に入る薬」という設定を軸に、元兵士・刑事・売人少女の3人が巨大組織に立ち向かうNetflixオリジナルSFアクションです。

まずはNetflix公式サイトで本作の配信状況を確認し、予告映像を観てみるといいでしょう。テンポの速い映像と個性的なキャラクター3人の掛け合いは、最初の10分でこの映画のトーンをつかむのに十分な引きがあります。

設定の面白さ・キャラクターの感情・舞台の空気感をそれぞれ味わいながら観ると、単なるアクション映画を超えた楽しみ方ができるはずです。ぜひ一度手に取ってみてください。

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